SHIMACCHI

 

京都産業大学ダブルダッチサークル ダッチゃの創設者でもあり、現在、関西の社会人ダブルダッチチームを代表するFat man Crewのリーダーを務めるシマッチ。仕事と家庭を持ちながらも現役プレイヤーとして精力的に活動するシマッチの思う“社会人ダッチャー”とは?また気になるFat man Crewの今後の活動とは?

 

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IKEPON(以下I) 社会人プレイヤーとして活動されている今と、学生で現役プレイヤーをしていた時との違いを教えてください。社会人だからキツい部分、社会人だから楽しい部分ってありますか?

 

SIMACCHI(以下S) やっぱり、働きながらダブルダッチをするっていうのは限られた時間の中でしか活動できないから、一回一回の時間をすっごい大切にするようになったかな。土日しかない、週に2回しか・・・下手こいたら週に1回も集まれないこともあるなかで、どうダブルダッチをやっていくのかっていうのはすごい考えるし、時間を有効的に使わないとなっていうのはすごい思う。学生の頃って、しようと思ったら毎日練習ができるから意識はしてなかったけど、今はすごい時間の使い方を意識するようになったかな。まあ学生の頃も、無限に時間があるわけじゃないけど。

 

I それはやっぱりありますよね!本番まで練習こんだけしかないで!みたいな。()

 

S そうそう!じゃあ今日何しなあかんのやろとか、今日中にメンバーとこれ話しておかなあかんなあとか。前もってスケジュールをたてるようになったかな。

 

I 逆に学生の時にはなかった楽しさってありますか?

 

S 社会人だからっていうものかは分からないけど、学生の時と比べてパフォーマンスするときの意識がすごい変わったかなって思う。学生の頃は、当たり前やけど勝つことを一番の目標として自分はダッチをしてて。でも働きながらチームがあって一番に思うことは、勝つことよりも見てくれてるお客さんをどんだけ楽しませられるかっていうとこ、一緒にどこまで楽しめるか。まあ大会に出てないこともあるんやけど・・・見てくれたお客さんが自分らのパフォーマンスを見て「元気になったよ!」とか「すごいよかった!」っていうのを言ってもらえるときは、あーやっててよかったなってすごい思う。

 

I ファック(※1)ってストリートパフォーマンスをよくしているイメージがすごい強くいんですけど、それもお客さんと一緒に盛り上がりやすいものだからですか?

 

S うん、そうそう!ファックってこの前のコンテスト(CONTEST 2012)以外で大会とかにはあまり出てなくて、それまではストリートだったりとか、イベントにしか出てない。それってやっぱりお客さんを楽しませたい、一緒に盛り上がりたい、とかそういう意識が自分の中では強くて。だからストリートとかで、やってて見てくれてるお客さんを楽しませるっていうのを前提において活動してる。あとはストリートでやることによって不特定多数の人が見てくれるから、普及っていう意味ではすごい大きい。

 

I 僕も回数は少ないんですけど、何回かストリートをやったことがあって、その時は舞台に立ってパフォーマンスするのと全く別物やなあと思ったんですよ。ストリートは大会に比べてすごく厳しいな、という印象があったんですよね。ファックでストリートを始めた最初の頃に比べて、今培えているスキルってありますか?

 

S すごいある!自分らもストリートをやりはじめた時って、全く何もストリートのやり方を知らなかったから、ただパフォーマンスをして「ありがとうございましたー」っていう感じやってん。でも、あるとき天保山でのイベントでパフォーマンスさせてもらった時に、いろんな大道芸人のパフォーマンスを見て “お客さんを集める力”と“お客さんを楽しませる力”が単純にすごいなって。トークにしろ、流れにしろ、すごいなって思ってことがあって。大道芸人ってすごいたくさんの技を持ってるんよ!ジャグリングもあれば、ディアボロっていう中国ゴマもあれば、手品もあれば、あとバルーンもあればって・・・でも、ダブルダッチってダブルダッチしかない。でもその中でどう楽しませることが出来るんやろってすごい考えたから、そういうところは自分にとっていいモノになったし、ダブルダッチの可能性ってすごいなって気づいた。大道芸人に匹敵するとはまだ思わへんけど、ダブルダッチだけで大道芸人と戦うために、考える力はすごいついたかなって思う。

それまでは10分間から15分間もったらいい方っていう感じやってんけど、今は30分間がちょうどいいくらい。中身も一連の流れができたから依頼が受けやすくなった。まずはこれをやって、ここでお客さんを楽しませるこれをしよう、っていうような。やっぱり自分らみたいに学生じゃないパフォーマーがやってるのって、だいたい30分間くらいの仕事が多いんやけど、前までやったら15分間しかないから「じゃあ体験挟もか」って、どうしても場をもたせようってところにいってしまう。今は、体験挟むと30分間に収まるかなーっていうくらいやから、しっかり依頼者の求めてるものができるようになったかなって思う。

 

I ホントにそれはストリートならではの力ですよね!

 

S うん、ならではだね。舞台では培えない、考えないことかなってすごい思う。

 

I ストリートをやってきたおかげで、ステージ用のパフォーマンスを作る際に活きてきたことってありますか?

 

S ある!やっぱりストリートはホントにアウェイ感がすごいのよね!()「なにこいつら?」っていうところから入って、お客さんを楽しませないといけない。でもステージってお客さんがいるところに出ていくから、あとはお客さんを盛り上げるだけやん。まあ「だけ」って言うと言葉が悪いけども。だからステージみたいなところでお客さんを盛り上げやすくなった。ストリートは0の状態から100までもっていかないとアカンけど、ステージは“見る”っていう意識が最初からお客さんにあるから、50なのか60なのか、ある程度あるところから100に持っていくから、やっぱり持っていきやすい。で、ストリートでやってる分、どうやったら楽しんでくれるかっていうのがある程度わかるから、そこまでもっていきやすくなったかな。

 

I なるほど!僕、ファックが出ていた時のコンテストでジャッジをさせてもらってたんですけど、お世辞でもなんでもなくファックのデモがめちゃくちゃ好きなんですよね!ノーミスのチームがいる以上、満点は付けれないなっていうのはあったんですけど、すごく満点をつけたくなるようなデモで、全部通ってたらすごかったやろうなって。チームの一体感がすごく出てて、Fat man Crewというチーム感を感じました。

 

 

S あー嬉しいねー。やっぱりファックは今の現役の子らと比べると年老いてる奴が多いから!() 今の子らと同じようなことはできないし、プロで活躍してる人たちみたいなこともなかなかできない。でも自分らにしか出来ないものはあるっていうのがあって、じゃあコンテストの時にそれを見せようってなったときに出来たのがあのデモかな。自分らにしかできないことをお客さんに見せることによって、それが評価につながるだろうっていう考えがあったから、ああいうパフォーマンスになったかなあ。

 

I 見ていてすごくわくわくしました!とても印象に残ってます。

 

S ありがとう!自分らにしかできないことをやりたいっていうのを強く思いながら作ってたね、あの時はすごく。

 

I 現役生でもそれを思ってる子はたくさんいると思うんですけど、なかなか実現できないですよね。

 

S でも今回世界一になった戎とかは、自分たちのデモをしてるっていうのをすごい感じた。自分らがこうしたいからこのデモにしたんやろうなっていうのがすごい伝わってきて、だからたぶん世界一にもなれたんやろうし、やってる子らを見ててもすっごい楽しそうやし。おれ自身は時間があまり無くて、大会とかはほとんど見に行ったことないし、レッツプレイとかのイベントにも行けてないんだけど、大阪ステーションシティでパフォーマンスをしたときに、戎のデモが特に楽しそうにやって、あーパフォーマンスってこういうものなんだろうなっていうのを逆に現役の子らから教えてもらったなあ。やっぱりパフォーマンスしてる時って自分らも楽しいけど、自分らが楽しかったら見てるお客さんも絶対楽しいんやろうなーって。自分が戎・SAFARIBeCK-MaNっていう3チームのデモを見てて、気持ち悪いけど勝手に笑顔になってて()

 

 

 

I 確かにそうですね!大学生の時もダブルダッチやってて楽しいなってのはありましたし、人を楽しませれることって素敵だなっていう思いはあったんですけど、でも社会人になるとそれをもっと強く思って。大学生の時は毎日やってるから慣れちゃってたんですけど、日々の生活の中で、“見て楽しめるもの”ってなかなかないな、っていうのとか、仕事の中でお客さんを笑顔にすることが難しかったり・・・。そう考えるとすごいなって。

 

S おれも学生の時はあんまり感じひんかったけど、働きながらいろんなとこでダブルダッチの活動をさせてもらってて思うのは、無茶苦茶すごい力を秘めてるんやろうなってこと。ダブルダッチって見てる人をすごい楽しませることのできるスポーツの一つなんだろうなって。

ホントにありがたいことに自分らのパフォーマンスを見て「元気出たよ」って言ってもらえることもあったりとか。去年の夏にパフォーマンスさせてもらったときに、あるおじいちゃんに「先日まで入院をしてて、最近退院したんやけどあんまり元気がなくて・・・でも君らが楽しそうにパフォーマンスやってるのを見て勝手に自分も笑顔になってて、ちょっと元気出たよ」って言ってもらったことがあって、それがすごい嬉しくて!あーやっててよかったって思った!すごいなダブルダッチって思ったよね!見ててすごいなって思うことももちろんあるけど、見てて「楽しいな」とか、「面白いな」って思う人もいるから、いろんな見てくれるんだろうなって最近特に思う。だからみんなにもやってもらいたいっていう気持ちにすごいなるし、知ってもらいたいよね!特にダッチを現役でやってる子らには、もっと続けてもらいたいなって思う。すっごいダッチが好きなのは、見ててめちゃくちゃ伝わってくるし。働いてるダッチャーってたくさんいると思うんやけど、チームを組むのか、個人でやるのかは別にしてホントに続けてもらいたなって思う。自分が出来てる分、是非やってもらいたなあーって感じてる。「大変だけど、できるよ!」っていうのはすごい伝えたい。

 

I 僕もそうなんですけど、シマッチさんやファックの活動を見て、自分でも出来るんじゃないかなって思えた人はたくさんいると思うんです。シマッチさんも社会人ダッチャーが増えるように、セミナーを開いたりっていう活動をされているんですけど、社会人ダッチャーが増えることがダッチ界に与える影響ってどんなところだと思いますか?

 

S 今って関東は別にして、関西って現役の時間がすごい短いよね。学生の時しか現役の時間がないから、ダブルダッチやってる時間がすごい短くなってしまう。大学生の時間って4年間しかないねんけど、社会人って30何年ってあるわけやん。60歳までやるとしたら、そっちの方が絶対長いことできるんよね。ってことは社会人のダッチャーが増えることによって、当たり前やけど人口はものすごい増えるし、今現役でやってる子らが働いてからもダッチを続ければ、その分ダッチに関しての知識とかスキルも増えてくるわけやから、指導者として育っていく。だからダブルダッチを指導していく人もどんどん増えていく。

で、今のダッチャーが社会人ダッチャーになるっていうのは、指導者っていう立場でも、プレイヤーっていう立場でも出来るねんけど、全くダッチをやってこなかった社会人がダブルダッチを始めるっていうのも全然アリやと思ってて。それはどうつながるかって言うと、やっぱり働いている人とかって将来結婚して子供ができて・・・って、子供にもダブルダッチをさせたいって思う。今の学生の子らとか社会人ダッチャーの人がどうかはわからんけど、自分はそういう気持ちが強いからたぶん社会人ダッチャーが増えることによって、もっと遠い将来でその人の子供もダッチをするようになるんじゃないかなって。実際自分の息子も3歳にしてダブルダッチのことをすごいよく知ってて、家帰ったらずっと「まーえ、うしろー・・・」ってスライドの練習してるとか() 今の現役生って大学からダブルダッチを始めたっていう人が多いと思うんやけど、もっとちっちゃい頃からダブルダッチをやっている子が増えれば、もっとダブルダッチの世界のレベルも上がると思うし、人口ももっと増えると思うんよね。そういう影響は、あるのかなあっていうのが一つ。

あとは、ちょっとビジネス的な話になるんやけど、ダブルダッチ界の資金がまわるようになる。やっぱり社会人って学生よりもお金を持ってると思うんやけど、今のダブルダッチ界は、5・6割以上を学生が占めてて、残りの数割をキッズだとか社会人が占めてるような割合になってると思う。学生ってダッチしてると、バイトする時間もなかなかないし、当たり前やけど働いている人からすると、お金を持ってない。でも社会人ってお金を持ってるから、社会人がダブルダッチをすることによって、大会のグッズとかイベントに対して、お金がまわるようになるんじゃないかなって。今プロで活躍してる人がいると思うんやけど、そういう人が生きていくためにはダブルダッチ界の資金が回らないと生活ってやっぱり厳しい。たぶんダブルダッチだけで頑張っていこうって子は、今後もっと増えていくと思うんやけど、ダブルダッチ界が大きくなろうと思ったら資金面でももっとまわらないとダッチ界が狭い世界で終わってしまうんじゃないかな。働いている人達がダブルダッチを続けることで資金がまわるようになって、表現があってるかどうか分からんけど、ダブルダッチ界が潤うんじゃないかなって。

 

I 関西は特に回ってないイメージがありますよね?

 

S うん、まわってない!ホントにまわってないと思う。関東は結構仕事が多いっていうのも聞くけど、関西はやらしい話、自分らも活動してる中でそういう部分って難しい。やっぱり関西のダッチ界の資金の巡りが滞ってるから、そういう部分が難しいんだろうし、ダッチだけでやっていこうっていう子がなかなか生まれてこない、っていうのはあるんじゃないのかなあって思う。

 

I それも関西の足りない部分のひとつとして挙げられると思うんですけど、だからこそ純粋に自分たちのダブルダッチを追求しているイメージが僕の中ではあります。自分たちならではのかっこよさとか・・・まあ関東の事情もあまりよく知らないんですけど、お金がまわってないからこその良さもあるんじゃないかなあって。

 

S うん、たぶんあると思う。だからこそ頭を使うっていうか。じゃあどうやって?っていうところで。だから関西では独特なモノが生まれるっていうのはあると思う。

 

I DELIGHTなどの王道が関東で出来上がっちゃってるから、そうじゃなくて関西では何が出来るのかってことですよね?

 

S そうそう!ダブルダッチのマーケットっていうのは、まだまだこれから成長すると思ってるし、自分たちの思いがそのまま将来につながるんじゃないかなあ。やりたいこととか、「こうなったらいいなあ」と思うことがそのまま実現が出来る世界にあるんじゃないかなあ、というのはすごい思う。

 

I そう言われてみると、「これ面白いな」っていうイベントは関西に多い気がしますね。まあ関西にいるからってのもあるとは思うんですけど。() この間のDOUBLE DUTCH ONESとかも!

 

S そうやね!() 関西にいるから関西の全体の動きをすごく体感するけど、関東ももっと動いてると思うよね!でもこうやってイケポンも動いてて、DOUBLE DUTCH ONESもあるし、DOUBLE DUTCH SELECTIONもあるし・・・っていうふうに、今関西のダブルダッチの状況がすごい変わってきてる。まだそこまで開拓されてない分、可能性が無限にあるんじゃないかなあって思う。

 

I 確かにそうですね。では、ファックが今後予定している活動内容を教えてください。お答えできる範囲で()

 

S お答えできる範囲でかあ() いっぱいあるなあ・・・

さっきも話題に出てたけど、社会人ダッチャーの活性化、これはすっごい考えてる。一つは“社会人縄日”。関東で社会人縄日があるのに、関西は今無いよね。まあ人口が少ないのもあるのかもしれないけど。今自分らはたまたまチームで活動してるんやけど、結構個人でやってる人もいるんよね!教えに行ったりとか、特殊チーム組んでイベントに出たりとか、今回のJAPAN OPENに出てたりとか。そういう子らが集まって出来るために、縄日とかレッツプレイみたいな企画があってもいいんじゃないかなあって。まあそれが社会人縄日だからって、社会人しか来ちゃダメって区切るつもりはないんやけど、元々ダッチャーじゃなかった社会人も気軽に参加出来るものを企画したいかな。

あと社会人からダッチを始めるのってすごく勇気がいるから、そういうのもサポートしたいなって思う。そこで今考えてるのが、講習会とか大会まではいかない記録会のようなもの。やっぱり社会人でダッチを続けようと思ったら、目標がないと続かないよね。自分がダッチゃを創設した時に感じたのは、ダッチって目標がないと続かないなってこと。ダッチゃを創設してから一番最初の目標は、「学園祭に出よう!!」ってことやったんやけど、学園祭が終わった瞬間に「あれっ何したらいいの!?」ってなってしまってん。学園祭が終わって、次の新入生が入ってくるまでは、ダッチゃの暗黒時代みたいな時期で() 集まらないし、練習しないし、活動しない期間みたいな・・・。その時期に「ダッチって目標がないと続かないんやなあ」って思った。そんなふうに、社会人でダッチを始めても、モチベーションを保つのって難しいんよね。平日が忙しいし、わざわざ休日仕事で疲れてんのに体動かしてもっと疲れるんかい!ってなっちゃうよね() たぶん元々ダッチやってた子ならそうならないかもしれないけど、社会人から始めた人には少なからずいると思うから、まず目標となるような気軽に参加できるイベントをやっていくことで、ダッチを続けていくことができるんじゃないかなあって思う。自分らが社会人ダッチャーのチームとして活動してるからこそそういう部分はすごく思うかな。

 

I 確かに現役生でも、DELIGHTやイベントがなかったら全然活動が続かないですよね。

 

S そうやね。どこに向かって練習しようってなっちゃうよね。だから目標ってすっごい大切やなあって。

 

I なんでもそうですね!

 

S そうそう、なんでもそうやんね!働いてても思うもん!目標って大切やなって。働いてて目標が無いのってすっごいしんどいと思う。ファックも目標があるからずっと活動できてるんやと思う。自分らがこうなりたいっていう目標とか、イメージがあるから、それに向かって、じゃあどう頑張ろう?じゃあどういうプロセスを踏んでいこう?っていうのを考えるから、活動が出来ていると思う。それが無く、ただパフォーマンスしてるだけやったらたぶん続いてないんじゃないかなあって思う。

 

I シマッチさんにとってのダブルダッチやファックの存在とは?

 

S 言葉に替えると難しいけど、自分の中では家族に近いなって思う。家族って、嫁とか子供がいて、自分に期待を持ってくれてるから、家族のために頑張ろうって思う。ファックもそれと一緒で、このメンバーがいるし自分がしっかり道を作っていきたいと思う。ファックが無いと自分も活動出来ないし、ファックがないと・・・死んじゃうんじゃないかなあ() まあ死にはしないけど、抜け殻状態になっちゃうと思う。もうファックも活動し始めて3年目、4年目になってきて、休日にファックに会えるから仕事頑張ろうって思えることもあるし、頑張ったら楽しいことが待ってるぜー!みたいな。ありきたりな言葉で言うと“すごい大切な存在”。家族っていうのは表現としてはすごい似てるかなあ。実際家族には申し訳ないけど、土日ほとんどファックと一緒にいるし!前忘年会をした時、山ちゃん(※2)に「家族ほったらかして僕らとよく一緒にいますもんね!」って言われて、確かにそうやなって思ったけど、それくらいすごい大切。もちろん家族も大切やけど、ファックもそれくらい自分の中ではウエイトが重いかなあと思う。

ダブルダッチの存在はでっかすぎて表現しずらいわ!ダッチ初めて12年くらい経つんやけど、自分の人生でこんだけ長く続いたスポーツって初めてで、自分でも不思議なくらいダブルダッチが好きで、間違いなく好きで・・・すごい表現しづらいけど・・・

 

I そうですよね!僕もこれ聞かれたら答えられないと思います() 趣味以上、命以下みたいな感じですか()

 

S なんだろう・・・存在っていう言葉に置き換えると難しいけど、ダブルダッチは自分の人生そのものやなって思う。ダブルダッチに出会えたからこそ今の自分がある。仕事に対しての考え方もそうやし、生きていく上での考え方も、意識したことはないけどきっとダブルダッチから教えてもらったんだろうなって。さっき言った“お客さんを楽しませる”っていう考え方もダブルダッチをやってなかったら気付かなかったことだと思うし。

なんやろう・・・人生の先輩かなあ!() 教えてくれたことが山ほどある!自分が生きていく中でダッチに教えてもらったことってすげえ山ほどある。考え方、生き方、生活の仕方、思い・・・ホントにいっぱいダッチから教えてもらった。学生の頃は勝ちたいっていう気持ちを教えてもらった。自分がこんなに負けず嫌いやったなんてって。

あとは、ダブルダッチをしてなかったらこんなにたくさんの人と出会わなかっただろうなって思う。特に今なんかホントにいろんな人と出会って、いろんなの人の話を聞ける環境をダブルダッチがつくってくれたって感じるかな。ホントに嬉しいことに、今自分のことを応援してくれてる人がいる中で、そういう人ってダブルダッチを関係して出会った人が多くて。ダブルダッチがなければそういう人たちとも出会えてないし、応援してもらえることも多分なかったと思うんよね。そうやって支えてもらってる部分も自分の中では大きくて、ブログとかであんまり書きたくはないねんけど、どうしても落ち込んでる内容とかを書いてしまうことがあって、そういう時に「応援してます!」とか「頑張ってください!」とか、書いてくださる方もいらっしゃる。それがすごい嬉しいし「頑張らないとな!」って逆に励ましをもらえてるかな。

 

I やっぱりしまっちさんもダブルダッチめちゃくちゃ好きですね。()

 

S めちゃくちゃ好きやね!仕事してる時もダッチのこと考えちゃうもんね。やっぱり最終的に行き着くところはダブルダッチやなって。自分がダブルダッチ好きやから、今も続けてるんやろうし、もっといろんな人にダブルダッチを知って欲しい。ダブルダッチの楽しさや良さ、すごさもそうやし。全くダブルダッチを知らない人たちにもっともっと知ってもらいたいなって思う。

たぶん働いてもダブルダッチ続けたいと思う人はみんなむちゃくちゃダブルダッチ好きなんやろなって思う。もちろん今の学生もめちゃくちゃ好きなんやろなって思う。四六時中ダブルダッチのこと考えてんねやろなー。() おれも現役の時そうやったもんね!おれはアクロバット好きやったから、出来ないときってホント四六時中考えてて、ビデオ撮って、研究して・・・みたいなことをしてたんよね。練習終わったのに練習みたいな。でも多分ホントみんなそんなんやろうね。だから今の子らってすごい上手くなるんやろうね。思いが強い分、上手くなるスピードも早い。

 

I なかなかそれ仕事でできないですねー。() 

 

S それを仕事で出来たら一番いいんやろうね!()

 

I ダブルダッチでそういう経験があったからこそ、「あー今本気で仕事に向き合えてないんじゃないかな」っていうのに気付いてしまいますよね。ダブルダッチあんなに燃えてたのになーって。

 

S あるね!今やってる仕事、ダッチほど熱ないなって思うよね!() ダッチと比べちゃうと、仕事を楽しんでないもんね!でも仕事を楽しんでる人って、たぶんおれらがダッチを楽しんでるのと同じ感覚で、だから仕事ってうまくいく人はうまくいくんだろうなってすごい思う。今自分がダブルダッチ好きな気持ちが、仕事に変われば、たぶんすごい仕事がうまくいくだろうなって。だって四六時中仕事のこと考えたら絶対上手くいくだろうなって思うもん!

 

I まあでも仕事じゃないですけど、そういうことに出会えてることはすごい幸せなことかもしれないですね。

 

S そうだねー。よく言われるもん。「いいなあー趣味があって」って。自分の中でダブルダッチが趣味って枠に入るかわからないけど「いいでしょ!?羨ましいでしょ!?」って思うもん() 

 

 

 

Fat man Crew ホームページ:http://fatmancrew.com/

 

 

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(※1)ファック:Fat man Crew(ファットマンクルー)の略称。


(※2)山ちゃん:Fat man Crewのメンバー。関西福祉科学大学ダブルダッチサークルBEPOPの創設者でもある。